全国 あつもりそば とは
あつもりそばには、情報を拾うと二種類が考えられる。江戸時代から続く製法によるせいろで蒸した温かい蒸しそばのこと。そして、もうひとつが水でシメてから再度湯通しした温かいそばを冷たい盛り汁につけて食べる、いずれも、今となっては、なんとも奇妙なそばである。
いずれのあつもりも、ご当地そばと言えるほど名物化されておらず、さして由来(ストーリー)も存在しないようだ。
京都に竹邑庵太郎敦盛(ちくろうあんたろうあつもり)というそば店で、蒸したあつもりは食せるようだが、甘い汁に卵とじと九条ねぎを入れた盛り汁に漬けて食べるそうな。歴史的書物『蕎麦全書』に敦盛=温盛となる秘話なるものも存在するそうだが、蒸しそばではないほうの温かいもりそばに繋がる文献はなく、発祥は定かではない。
ただ、郷土そばとして、冬の寒い地域では一度湯切りしたもりそばを食すところも存在しており、むしろそちらの方が理にかなっている。