新潟名産 へぎそば とは
新潟の魚沼地方に伝承される古い歴史を持つ郷土そばがへぎそばと呼ばれている。名前の由来からくるのは盛る器にあり、へぎ(片木)という杉を削りつけた四角い器に、一口で食べられるほどで丸め、端からきちっと盛り付けていく。
また、つなぎにはふのりと呼ばれる海藻を使っているため、コシがあり伸びにくい、のどごしのよいつるつるとした食感が特徴だ。
食べる量により、端に空間をあけるような盛り方もある。
へぎそばの『へぎ』とは、剥ぐ=はぐ=へぐ=へぎ となまったと言われています。
杉の木の皮を剥ぎ、その杉を製材しそばを盛る舟にしたことから、へぎそばと呼ばれるようになったようだ。
このことを厳格とするならば、持ちを重視するあまりヒノキや竹などのせいろを使用する場合、本来のへぎの形では無いと言えるでしょう。
そば自体の特徴として、何と言ってもその「ふのり」を使用することで、つるつるしこしこした食感が味わえること。普通のそばの喉ごしはのどに引っかかる位がいいと言われるらしいのですが、それとは正反対のそばといえますね。
冷やしたそば3~4人前を、一口程度に小分けし、丸めて盛りつける様子から「手振りそば」とも呼ぶ。
魚沼地方では、蕎麦の薬味になるワサビが採れなかった為、刻みネギとからしを添えるのが特徴だった。ワサビが広く流通するようになると、へぎ蕎麦にもワサビが使われるようになり、十日町市や小千谷市のそば店では、店舗によって薬味を「からしのみ」、「わさびのみ」、「両方から選択可能」とする違いが見られる。
本来は「へぎ」に盛り付けたものを指すため、同じ店舗でも、店頭で供するものを「へぎそば」、パック販売する乾麺を「布海苔そば」「手繰りそば」と呼び分けることになっている。
小千谷市の業界団体によって商標登録されている。
布海苔の特徴
2~4月にかけてが採取期で、寒い時のものほど風味が良いといわれている海
藻です。ふのり液の接着力はあまり強くはないので、このため、接着剤としての糊ではなく、織物の仕上げの糊付けに用いられる用途が多かったため、「布糊」という名称はこれに由来するものと思われます。