群馬名産 上州そば とは
上州そばは、現在の群馬県の旧地域名が上州という名称から来ている、上州で食べられるそばを示す。群馬県は蕎麦粉を栽培するのに適した土地柄ではなく、良質な小麦粉が収穫される地であることから、蕎麦粉は全国の旬な地域から取り寄せ、いわば、つなぎと呼ばれる小麦粉に上州産を使うことにより、ほどよい粘りとコシを生んでいる、珍しいご当地そばとなる。
上州そばは特に乾麺が有名であり、そのつなぎの優越さが他の乾麺を圧倒している。伸びにくく弾力があり、そば料理には欠かせない要素をメリットとしているのが特徴だ。
食べ方としては、そばの風味を味わうざるやもりよりも、温かいかけそば等が適している面がある。
小麦のはなし
一口に小麦といっても、いろいろな分類方法があります。例えば、栽培する季節に注目すれば、秋に種子をまいて、翌年の夏頃収穫するタイプを「冬小麦」とよび、春にまいて秋に収穫するタイプを「春小麦」といいます。また粒の色に注目すれば、外皮が褐色系統のものを「赤小麦」、黄色系統のものを「白小麦」と呼んで区別しています。しかし、一番よく使用されている分類法は、小麦の粒の硬さによるものです。粒が硬い小麦は「硬質小麦」、軟らかい小麦を「軟質小麦」そして、普通程度の硬さの小麦を「中間質小麦」と呼びます。
また一般に、小麦の硬さは、その中に含まれているたんぱく質の量に比例します。つまり、たんぱく質が多く含まれている小麦が「硬質小麦」、少ないものが「軟質小麦」、そして、中程度のものが「中間質小麦」ということになります。そして「硬質小麦」からとれた、たんぱく質を多く含んでいる小麦粉を「強力粉(きょうりきこ)」、同様に「中間質小麦」、「軟質小麦」からとれた小麦粉をそれぞれ「中力粉(ちゅうりきこ)」、「薄力粉(はくりきこ)」とよんでいます。硬質小麦はパン用として、また、軟質小麦はケーキなどのお菓子に利用されます。
パン用の代表的銘柄としては、カナダ産の1CW(No.1 Canada Western)、そしてアメリカ合衆国産のHRW(Hard Red Winter)があり、どちらも年間100万トン以上輸入されています。また菓子用としては、アメリカ合衆国産のWW(Western White)が有名です。私たちがもっとも、よく利用する麺用に適した中力粉は、主としてオーストラリアで栽培されるASW(Australian Standard White)という「中間質小麦」から作られます。オーストラリアにはもともと、日本のようにうどん、そうめんを食べたりする習慣はありませんが、日本用に小麦の品種改良を重ね、今日麺用に最適といわれているASWという銘柄を、開発しました。日本でも最近麺用にと、様々な品種が開発されていますが、総合点で考えると、まだこのASWを越える銘柄は現れていません。
引用:木下製粉