山形名物 冷たい肉そば とは
ちょいちょい関東や甲信越、関西など全国的に食されている温かいかけそばに鴨肉・牛肉・豚肉などを盛って提供されている創作そばとは違う、山形河北町に伝わる郷土そばである。
さっぱりとしたそばにタンパク質である肉をのせ食べる調理は、比較的簡単に各地で創作されるのだが、山形の冷たい肉そばには由来が存在する。
昭和戦前、お酒を提供する居酒屋はそば屋が兼ねており、そこで提供していたシメの人気メニューが馬肉のせのそばであった。人気であったため配達も多く調理の手間を省くため、冷たいそばとしたこと、そして、戦時中になると馬が戦力の一部となり国に差し出すこととなっため馬肉が入手できなくなり、鶏肉に代用するようになったという経緯で生まれたのが、この鶏肉のせの冷たいそば、冷たい肉そばである。
鶏は、やわらかい若鶏ではなく、身の引き締まった噛みごたえのある親鶏を使用する。
河北町には肉そばを食べられるお店が20店舗ほどあります。その中の14店舗が「谷地(やち)の肉そば会」として味を守り続けています。