栃木名産 大根そば とは
大根そばと聞くと、ほとんどの人が、辛味大根のおろしがたっぷり入ったつゆでいただくそばをイメージするのではないだろうか。
でも、栃木の佐野周辺で郷土料理として出される大根そばは、大根はおろさず千切りにし、シャキシャキのまま、あるいはそばと一緒に茹でて、麺と混ぜ合わせて食べるものというのだ。
食べ物が少なかった貧困を凌ぐために、少ない主食のそばだけでは足りないので、この大根の千切りを添えてカサ増ししたのが始まりとも言われているが、詳しい文献が残っているわけでは無い。
歴史はともかくとして、そもそも昔の人が考えた料理は往々にして理にかなっているものが多く、この、そばと大根にも、かなり良い相性と言える裏付けがある。消化吸収が良いというのは有名な話しだが、他にどんな効能があるのだろうか。
大根の効用
それでは、このそばと相性の良いとされる大根にはどんな効用があるのでしょうか。
- 根の部分は淡色野菜になります。
根の部分にはあまりこれと言った栄養成分は含まれておらず、水分が多く栄養価は低いので、とてもヘルシーで、低カロリーながら満腹感を得られるダイエット食と言えそうですね。 - 大根の汁とでんぷんで水あめができる!?
大根にはジアスターゼと言うでんぷん分解酵素が多く含まれており、でんぷんに大根の汁を混ぜ合わせると分解が始まり糖に変わるからだそうです。その為、消化を助け、、胃酸過多、胃もたれや、胸やけなどに効果があるそうです。大根もちって甘味がありますよね。あれはこの作用をうまく取り入れた料理と言う事です。 - 辛味成分ラファサチン
大根の辛味はラファサチンと呼ばれるイソチオシアネート(芥子油)成分の一種によるもので、おろすことでグルコラファサチンが酵素と反応して分解され、生成されます。これには発がん抑制作用や抗菌作用があるとされています。 - 葉の部分は緑黄色野菜になります
ビタミンCやE、カリウム、カルシウムを多く含んでいます。β-カロテンはかなり多いです。下の成分表を見るともう捨てられなくなりますね。 - グルコラファサチン
辛味成分ラファサチンの前駆体でグルコシノレートと呼ばれる成分の一種。大根特有の臭いやたくあん漬の黄色色素の基となる。近年、農業・食品産業技術総合研究機構と渡辺農事株式会社によって、グルコラファサチンを含まない大根品種「悠白(ゆうはく)」と「サラホワイト」が開発されました。
引用先:旬の食材百科